その2の後、Perl6の仕様と実装を切り離す方向で話が進んだらしい。
Perlの産みの親であるラリー・ウォールは実装には直接タッチせず、
仕様策定に注力する模様。
Rubyと違いPerlには実用に耐えうる実装が一つしかない、
仕様と実装を切り離すことに今更何の意味があるかは謎。
とりあえず、今月、Perl6実装の本命?Rakudo初の安定版"Rakudo Star"
が公開予定。
少なくともPerl5系のParrotコンパイラが完成していないと使い物には
ならないと思われる。
Perl6実装の痛いトコロは過去の資産を維持するために、必ずPerl5実装を
内包しなくてはならない点。
VBでCLRが採用された時点で、マイクロソフトがユーザーの過去の資産を
切り捨てたのとは対称的ではあるものの、賢い選択かは疑問。
Rakudoの場合、Perl6系のParrotコンパイラと並行してPerl5系のParrot
コンパイラを作成しなくてはならず、Perl5系のParrotコンパイラが完成
していないと実用には至らない。
"Rakudo Star"はPerl6仕様の基礎部分は実装しているだろうが、
Perl6仕様の完全実装ではなく、あくまでPerl6仕様の部分実装。
Rakudo自体は何回かのリリースで徐々にPerl6仕様の完全な実装に
近づけていく予定らしい。
"Rakudo Star"が出れば、アーリーアダプター以外も試用する、
Rakudo初の試練がやってくる。
ParrotがPerl5実装と同等の処理速度を叩きだせているのか、
それがPerl使いにとって最大の問題ではないだろうか?
Perl6の仕様、余所者からみると過去のレガシーな遺産を引きずりまくって
いるようにみえる。あの仕様のまま、実装されているのなら、個人的に
使う気にはなれない。数年も経てば、要求される仕様は変化している
と思われるが、Perl6の仕様が大きく変化したというニュースはない。