2007年5月12日土曜日

Linuxは何故GPLでありながら商用利用されるのか?(当たり前のこと)

>勘違い開始---->>
>Linux自体はPOSIX準拠で、Linuxでも利用されているGLIBCはISOやANSIで
>標準化されているCの標準ライブラリを実装しています。
>Linux自体はGPLですが、POSIXやISO Cで標準化されている
>インターフェイスでアプリを記述する限り、そのアプリをGPLで公開する
>必要がないのです。だから、Linuxは広く商用利用されるようになりました。
>もし、Linuxが標準化されていない独自のインターフェイスのみで実装されて
>いたならこんなに広く商用利用されることはなかったでしょう。
>POSIX準拠(UNIXほぼ準拠)であるため、UNIX用に書かれたソフトの大半が
>ほぼそのままLinux上で利用できたこともLinuxの商用利用の拡大に繋がり
>ました。
>>--勘違い終了

間違い①
GLIBCはLGPL。GPLだとばかり思い込んでました。
GPLの場合には、ダイナミックリンクする場合もGPLに従う必要があります。
間違い②
Linuxの場合、基本的にはGPLですが、例外条項が存在し、 通常のシステム
コールを利用するユーザプログラムについてはソースをGPLで開示する必要
はない。デバイスドライバは別。

詳しくはこちら

LinuxやGlibcに関する上記の記述は以上の勘違いから上の文書は全くの
間違いです。POSIXやISO Cで標準化されているインターフェイスでソフト
を記述する限り、そのソフトをGPLで公開する必要がないという一文について
は間違いではないと思います。GPLのライセンス上はライセンス違反だったと
しても。

正しくはLinuxは基本的にはGPLだが、例外条項により、通常のシステム
コールを利用するユーザプログラムについてはソースをGPLで開示する必要
がないことがLinuxが広く商用利用される要因の一つであるとなります。

KDE3のGUIライブラリを利用した商用ソフトが存在しません。KDE3の基盤で
あるQtはGPLと商用ライセンスの2重ライセンスです。Qtの開発元である
Trolltechはソース公開必須のGPLでQtを公開しつつ、商用ライセンスで
収益を上げています。
蛇足になりますが、Qtは独自インターフェイスです。
大手LinuxベンダがGnomeを採用する傾向にあるのは
KDE3のGUIライブラリでGUIベースのソフトを開発する場合、必然的に
QtベースとなりGPL適用の義務が発生するため、KDE3のGUIライブラリ
を利用した商用GUIソフトをユーザが開発することがほぼ不可能だからです。

#ここに書いてあることはLinuxがGPLでありながら商用利用される理由の一つで
#あり、全てではありません。

#狛犬もどき厨向けに書いてみた。
#2007/5/26追記
#まぁ、個人的には思い込みを修正できたので「odz氏、ありがとう」な心境。
#http://d.hatena.ne.jp/odz/20070512/1178994457

#もともと「GPLであるLinuxが商用利用できるから、GPLも商用利用できる」
#みたいに思っている狛犬もどき厨がいるようなので書いてみたネタ。

#「LinuxはGPLだが、標準化されたインターフェイスを実装しているので
#商用利用できる」が本当は「Linuxは基本的にはGPLだが、例外条項を
#設けているので商用利用できる」だったのは本来(裏)の主旨からすれば
#枝葉末節の間違い。
#枝葉末節に間違いはあったものの、この文章を書いた本来の目的は
#果たしているので問題なし。

#「素のGPLでライセンスされたライブラリを利用するプログラムはGPLで
#配布する必要がある義務を免れないので、そのライブラリの商用利用は
#まずありえない」というこの文章の本来(裏)の趣旨は損なっていない。

#(狛犬もどき関連を除いては)思い込みを交えて文章を書かないように気を
#つけます。

#2007/5/27追記
#一部の文章を削除。

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